厚生労働省が19日発表した毎月勤労統計調査(確報、従業員5人以上)によると、2014年度平均の現金給与総額は13年度比0.5%増の31万5984円となり、10年度(0.5%増)以来4年ぶりにプラス転換した。企業業績の回復で幅広い産業でボーナスや残業代が持ち直した。一方、現金給与総額から物価上昇分を除いた実質賃金は前年度比3.0%減と4年連続で減少。マイナス幅は13年度(1.3%減)から拡大した。
基本給や家族手当などの所定内給与は0.2%減の24万926円と9年連続で減った。ただ、減少率は13年度の0.9%減からは縮小した。ボーナスにあたる特別給与は3.1%増の5万5394円、残業代などの所定外給与は1.6%増の1万9664円だった。
現金給与総額を産業別でみると、製造業は1.6%増の38万976円、建設業は1.1%増の37万6142円、医療・福祉は1.1%増の29万4762円、卸売・小売業は0.2%増の27万2604円だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕