患者の死亡事故が起きた東京女子医大病院(東京・新宿)と群馬大病院(前橋市)について、厚生労働省の社会保障審議会医療分科会は27日、高度医療を提供する特定機能病院の承認取り消し処分を認める答申を出した。これを受け同省は両病院側に同日通知し、6月1日付で処分が発効する予定。
承認取り消しは3、4例目で女子医大病院は2002年に続き2度目。
女子医大病院では昨年、集中治療室(ICU)で、人工呼吸中の小児への使用が禁忌である鎮静剤プロポフォールを投与された男児が死亡。分科会は、病院内で禁忌薬の情報が共有されていない点などを問題視した。
群馬大病院では10年以降、同じ医師による肝臓の腹腔(ふくくう)鏡手術で患者の死亡が相次いだが、病院長らが把握していなかった点などに不備があるとした。