衆院平和安全法制特別委員会は6月1日、安倍晋三首相が出席して安全保障関連法案の集中審議を開く。集中審議で質問に立つ自民党の岩屋毅氏は31日のNHK番組で「自衛隊がより難度の高い活動に従事することで(隊員の)リスク増大の可能性はある。それをいかに極小化するかを議論することが大事だ」と指摘。集中審議で首相に改めて認識を聞く。
自衛隊員のリスクについて政府側はこれまで「ゼロにはできない」「リスクは残る」などの答弁にとどめているが、自民党内にも隊員のリスクが高まるのを認めるべきだとの声が出始めた形だ。民主党の大串博志氏は番組で隊員のリスク増大を認めない政府の姿勢を批判した。
特別委の審議は29日に「重要影響事態」を巡る岸田文雄外相の答弁に反発した野党が退席するなど紛糾している。政府・与党は1日の集中審議で論戦を正常化させ、6月24日の国会会期末までに80時間以上の審議時間を確保し、衆院を通過させたい考えだ。