児童8人が犠牲となった大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の校内児童殺傷事件から14年を迎えた8日、同小で追悼式「祈りと誓いの集い」が開かれた。児童代表の6年生3人は「先輩方から教えていただいた『命の尊さ、大切さ』について、これから先に入学してくる下級生にも、ずっと受け継がれていくように伝え続けていきます」と誓った。
追悼式は事件の発生時間帯に合わせて午前10時10分すぎに始まり、児童や教職員、遺族ら約1400人が参加した。児童らが旧正門付近に設置された「祈りと誓いの塔」の鐘を鳴らし、出席者は黙とうをささげた。
事件当時から同小に勤務する佐々木靖校長(53)は「塔が建てられた深い思いを受け継ぎ、学校安全に関わる取り組みを継続していく使命を改めて心に刻みたい」とあいさつした。
児童の代表は「安全で安心な学校や社会は自分たちの手でつくるということを、この池田小から世界に発信していきたい」と力強く述べた。
事件は2001年6月8日に発生。同小に宅間守元死刑囚=04年9月執行=が侵入し、児童らを次々と包丁で刺し、児童8人が死亡。教員2人を含む15人が重軽傷を負った。