北海道砂川市で歌志内市の会社員、永桶弘一さん(44)ら5人家族の4人が死亡した事故で、永桶さんの軽ワゴン車が交差点で乗用車と衝突した後、約60メートル飛ばされたことが10日、北海道警への取材で分かった。専門機関の分析では、この乗用車とみられる車など2台が、現場近くを時速100キロ超で走っていた。道警は法定速度の時速60キロを大幅に超えていた疑いがあるとみて調べている。
日本交通事故鑑識研究所(茨城県つくば市)が、事故とほぼ同時刻に現場から約1キロ手前の防犯カメラに映っていた猛スピードで走る車2台の速度を分析。乗用車と道交法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕された古味竜一容疑者(26)の米国メーカー製ピックアップトラックとみられ、1台は時速約108キロ、約25メートル後方のもう1台は、さらに速かったと推定できるという。現場の法定速度は時速60キロだった。
道警は現場付近の防犯カメラの映像などから、2台が赤信号を無視して交差点に進入した可能性が高いとみて、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)容疑での立件も視野に、乗用車の土木作業員の男性(27)ら3人のけがの回復を待って事情を聴く。〔共同〕