【フランクフルト=加藤貴行】玩具世界大手のレゴグループ(デンマーク)は16日、世界中にファンを持つ凸凹型知育玩具の素材を石油由来ではない原料に切り替える研究開発のため10億クローネ(約185億円)を投資すると発表した。2030年までに従来のプラスチックの使用を段階的にやめ、生分解性素材などにする計画。
投資額の大半は素材開発の新たな拠点に投じ、16年までに完成させる。100人以上の素材の専門家らを雇い、世界各地の自社拠点を介して社外の企業や研究機関との連携も広げる方針だ。
同社は14年に「レゴブロック」を年間600億個以上製造し、7期連続で過去最高益を更新した。原料となる石油由来のプラスチックの使用量は6千トン以上で、このうち約7割はABS樹脂だった。ABS樹脂は自動車や家電などにも幅広く使われる。