18日の東京市場では円高・株安が進んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて、米国の利上げのペースが従来の予想より緩やかになるとの見方が広がったためだ。当面はドルが調整し日経平均株価は上昇しにくいとの見方が出ている。
「日本株の上昇シナリオが揺らいだ」(BNPパリバ証券の丸山俊氏)。18日の株式市場では、こんな声が聞かれた。
米景気が回復し利上げが順調に進めばドルが買われ、円安と株高が加速する。このシナリオに沿って海外投資家は日本株を買ってきたが「強気のシナリオを修正する売りが広がった」(大手証券トレーダー)という。
外国為替市場では「ドルの調整局面は続きそうだ」(大和証券の亀岡裕次氏)との見方が多い。米金利の上昇が限定的になりそうなうえ、日米当局には一段のドル高・円安を望まない雰囲気が広がっているためだ。
ドルの下落を受けて金が買われた。指標となるニューヨーク市場の先物相場は18日の時間外取引で、前日終値より20ドル強高い1トロイオンス1200ドル近辺に上昇した。円建ての東京市場も18日、1グラム4687円で10円高となった。