政府と電力会社が要請する夏の節電期間が沖縄を除く全国で1日、始まった。原子力発電所の再稼働が遅れる中、火力発電所は故障などのトラブルが目立つ。政府は3年連続で節電目標の設定を見送ったが、家庭や企業に無理のない範囲で自主的な節電を呼びかけている。
節電期間は9月30日までの3カ月間。経済産業省によると、電力供給の余力の割合を示す大手9電力の予備率は使用量が夏場のピークを迎える8月で6.8%。もともと原発への依存度が高く、電力不足が懸念された関西、九州電力でも安定供給に最低限必要な3%を確保する見通し。ただ両社は予備率を確保するために他社から電力を調達しなければならない。火力発電所がトラブルなどで停止すれば電力が足りなくなる可能性がある。