埼玉県朝霞市根岸台7の住宅で4日夕、住人の無職、寺尾俊治さん(58)が死亡しているのが見つかり、県警は5日、司法解剖の結果、首に絞められたような痕があったとして殺人事件と断定、朝霞署に捜査本部を設置した。
県警によると、司法解剖で死因は窒息死と判明。死後1日前後とみられ、争ったり室内が荒らされたりした形跡はなかった。
寺尾さんは、同居の母親が入院中のため1人で暮らしていた。弟が、電話がつながらないとして4日午後4時半ごろに寺尾さん方を訪問。1階居間で、背もたれを倒した座椅子にあおむけに横たわっている遺体を発見した。弟は2日午後9時ごろに寺尾さんと電話で話したのが最後だったという。
近所の人などによると、寺尾さんは以前、タクシー会社に勤務していた。面識があるという運転手の男性(74)は「おとなしく、真面目な人だった。体を壊して辞めたようだ」と話した。
現場は東武東上線朝霞駅から北東約700メートルの住宅街。〔共同〕