自宅で覚せい剤を所持、使用したとして、覚せい剤取締法違反の罪に問われたバンド「C―C―B」元メンバー、田口智治被告(54)に、横浜地裁の国井恒志裁判官は16日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。この日は初公判で、田口被告は起訴内容を認め即日判決となった。
国井裁判官は主文を言い渡した後「覚せい剤は、知人、友人、健康、最後には精神が壊れ、心を失う非常に怖いもの。二度と手を出さないように」と説諭した。
田口被告は被告人質問で「覚せい剤を使えば、作曲や編曲に没頭でき、深夜も寝ずに(仕事が)できた」と動機を説明。
検察側は論告で「今回の逮捕前にも複数回使っており、常習性が認められる」と指摘。弁護側は「保釈後は覚せい剤を使用せずに作曲などをしており、再犯の恐れはない」と情状酌量を求めた。
判決によると、7月1日ごろ、東京都足立区の自宅で若干量の覚せい剤を気化させて吸引し、翌2日に約0.172グラムを所持した。
神奈川県警は7月2日に田口被告宅を家宅捜索し、覚せい剤、ガラスパイプなどを押収、現行犯逮捕していた。C―C―Bは「Romanticが止まらない」などのヒット曲で知られる。〔共同〕