観光庁の田村明比古長官は16日夕の記者会見で、株価が大幅に下落するなど経済の減速が懸念される中国からの訪日について「マイナスの影響が表れていることはない」と語った。多少の振れはあるものの「大きなトレンドとして伸びていく」とも述べた。
中国からのクルーズ船による訪日客数も単月で過去最高になった。天津市の港湾部で8月に起きた大規模爆発が懸念されていたが、現在のところ中国からのクルーズ船による訪日客数に大きな影響は与えていないとみられる。
16日に発表した8月の訪日外国人客数は前年同月比63.8%増の181万人と、大幅に増加した。増加率は東日本大震災後の2012年3~5月を除き、遡れる1964年以降で過去2番目の伸び率。重症急性呼吸器症候群(SARS)の影響から回復した04年5月も除くと、過去最大になる。〔日経QUICKニュース(NQN)〕