【フランクフルト=加藤貴行】独メディア最大手のアクセル・シュプリンガーは17日、ロシア事業からの撤退を発表した。同社は経済誌「フォーブス」のロシア語版など全事業を現地の新興メディア、アートコム・メディアの経営者に売却した。ロシアでは昨年、メディア企業への外資の出資比率を上限20%とする法律が制定され、シュプリンガーはこれに反発した。
シュプリンガーは2004年にロシアに進出した。声明では進出時に「さらなる経済成長と自由化を信じていた」と指摘。ロシアの新たな規制に対し「少数株主にとどまることは受け入れがたい」と批判した。売却額は公表していない。