【NQNニューヨーク=古江敦子】23日の米株式相場はもみ合いで始まった。午前9時35分現在、ダウ工業株30種平均は前日比6ドル11セント高の1万6336ドル58セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同6.054ポイント高の4762.777で推移している。欧州の株式相場が上昇し、米株式にも買いが及んだ。一方、中国で発表された経済指標が悪化したことを嫌気した売りが重荷となり、ダウ平均は下げに転じる場面もあった。
株価ボード
英調査会社マークイットが発表した9月のユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)速報値で製造業は52.0と、好不況の境目とされる50は上回った。緩やかな景気回復が続いているとの見方から欧州株に買いを促した。ただ、中国メディアの財新とマークイットが発表した中国の9月の製造業PMI速報値は47.0と前月から低下し、6年半ぶりの低水準となった。同国景気の先行き不透明感が改めて警戒され、米株式の売りにつながった。
ダウ平均の構成銘柄では半導体のインテルや航空機のボーイング、アップルなどが高い。幹部交代を発表した百貨店のJCペニーには経営刷新への期待から買いが入った。前日夕に追加の自社株買い計画を発表した生命保険大手メットライフも上昇した。
一方で、建設機械のキャタピラーや機械・航空機関連のユナイテッド・テクノロジーズなどが下落した。ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)による排ガス規制の不正問題の影響で、前日に下げていたゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターなど米大手自動車株にも売りが続いた。