【ワシントン=川合智之】ケリー米国務長官は8日、ロシアのラブロフ外相と電話で約30分間協議した。ロシア軍がシリアで過激派組織「イスラム国」(IS)ではなく、米国が支援する反体制派を標的としていることについて、改めて懸念を表明した。米国務省が発表した。
ケリー氏はアサド政権の退陣と政権移行が重要だと述べたほか、両氏はシリア上空での両軍機の衝突事故を避ける協議についても議論した。米国防総省によると、米軍機がシリア上空でロシア軍機との衝突を避けるために針路を変更したことが少なくとも1回あるという。
一方、ロシアがカスピ海に展開した巡洋艦からシリアに向けて発射した巡航ミサイルのうち4発が誤ってイランに着弾した。市民が犠牲になった可能性もあるという。米メディアが米当局者の話として伝えた。ロシア国防省は否定している。