埼玉県熊谷市の6人殺害事件で、田崎稔さん(55)、美佐枝さん(53)夫婦に関する殺人と住居侵入の疑いで逮捕されたペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン容疑者(30)が埼玉県警の調べに「事件は知らない。なぜここにいるのかわからない」と供述していることが9日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、これまでの生活ぶりに関しては一部話もしており、県警は今後、頭を負傷した影響があるかどうかも見極めながら慎重に取り調べを進める。
ナカダ容疑者は、3つ目の現場で殺害された加藤美和子さん(41)と娘2人の自宅で9月16日に発見され、2階から転落して身柄を確保された。その際に頭を打って一時意識不明になったが、回復して病院を退院し、熊谷署に移送された。
ナカダ容疑者は、死亡した白石和代さん(84)も含めた6人の殺害に関して「やっていない」と話しているという。
ナカダ容疑者の姉らによると、同容疑者が初めて来日したのは10年前。職を転々とし、今年8月からは群馬県伊勢崎市の総菜工場で仕事をしていた。事件直前の9月12日に欠勤し、そのまま退職した。〔共同〕