ホンダ(7267)は14日、同社が開発した高齢者や歩行が困難な患者向けのリハビリテーション機器が、生活支援ロボットの安全性に対する国際規格「国際標準化機構(ISO)13482」の認証を取得したと発表した。機器は11月から法人向けにリース販売される。ホンダの国際認証によって安全性や信頼性が評価されたことをアピールし、普及促進につなげる構え。
認証を取得したのは「Honda歩行アシスト」。腰と太もも部分にベルトで装着し、内蔵モーターで股関節の動きや足の運びをサポートする。同社の二足歩行ロボット「アシモ」の中の「倒立振り子モデル」と呼ぶ技術を応用している。ホンダは1999年から開発に着手。2009年から5年間実施されてきた新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による生活支援ロボットのプロジェクトなどにも参加して実用化にこぎ着けた。
ホンダの池史彦会長は14日、都内の本社で開いた認証式で「(歩行アシストを通じて)1人でも多くの人に自分で立って歩く喜びを提供したい」と話した。主に医療・介護施設向けに初年度300台のリース販売を計画している。海外展開も検討している。〔日経QUICKニュース(NQN)〕