愛知県小牧市は21日までに、新図書館計画でTSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)などと結んでいた業務契約を解消すると発表した。10月4日の住民投票で反対が多数になったため、市は新図書館計画の作業を凍結することにした。今後、市は市議会の意見も聞きながら、市民アンケートや討論会などを検討し、計画を見直す構えだ。
計画を推進してきた山下史守朗市長は「いったん立ち止まりたい。現在の計画について具体的にどこがどう問題なのか、広く市民の皆様に協力をいただきながら、丁寧に検証したい」とのコメントを発表。CCCは「契約金について発生をさせない考えだが、今後市と協議を進めていく」とのコメントを出した。
小牧市は新図書館の運営をCCCに委託。約42億円をかけ、名鉄小牧駅前に若者が集まる文化拠点をつくる計画で、2018年度の開館を目指していた。
解消するのは、市がCCCと図書館流通センター(TRC)の共同事業体との「アドバイザリー業務契約」や、設計会社との「基本設計業務契約」の2つ。いずれも新図書館建設の具体案作りに関する契約で、10月30日の契約期間を待たずに、解消するという。