大阪市議会は23日の本会議で、市営地下鉄・バスの民営化に向けた「基本方針」を議会の議決事項とする条例を共産党以外の賛成多数で可決した。市の事業撤退を定める従来の条例案は自民党や公明党などの反対で過去2回否決。このため橋下徹市長(大阪維新の会代表)は自民の指摘に応じる形で、事業撤退を盛り込まない条例案を出し直していた。
市議会は11月22日投開票の大阪府知事・市長のダブル選後まで休会となる。橋下市長は本会議後、記者団に「(自民が)民営化に前向きだと姿勢を示すために選挙対策で賛成したのであれば有権者への裏切りになる。次に誰が市長になろうとも民営化は進めてほしい」と求めた。
本会議では市長選に立候補する自民の柳本顕議員(41)の辞職も許可した。これに伴い、西成区では市議補選がダブル選と同日投開票で実施される見通し。
また大阪維新が23日提出した議員定数削減の条例案は自民、公明などの反対多数で否決。常任委員会の委員長報酬を削減する条例は全会一致で可決した。