日銀が27日発表した9月の企業向けサービス価格指数(2010年平均=100)は102.9で、前年同月比0.6%上昇した。前年比でプラスになるのは27カ月連続。宿泊サービスやソフトウエア開発などが値上がりした。前年比の伸び率は8月から0.2ポイント縮小した。前月比では0.1%下落した。
価格が上昇した品目は62、下落した品目は42だった。上昇と下落の品目数の差は20で、8月確報の23から縮小した。品目数で上昇が下落を上回るのは24カ月連続だった。
品目別に見ると、ホテル宿泊サービスや国内航空旅客輸送が上昇した。シルバーウィークがあったことで旅行者需要が伸びたことが影響した。
大きく下落したのは、外航貨物輸送の料金だった。中国経済の減速で、不定期船や外航タンカーの需要が減少した。日銀は「足元の価格上昇はそれほど強くない。来月以降の指数の動向は見通しにくい」とした。
企業向けサービス価格指数は運輸や通信、広告など企業間で取引されるサービスの価格水準を示す。〔日経QUICKニュース(NQN)〕