財務省は4日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)を開き、農業の生産性向上策を議論した。生産が消費を上回るコメについて、収益性の高い野菜に生産を転換するよう提言した。農道や水路を整備する「土地改良予算」はコスト削減を前提とする農家に限って配分すべきだとした。
財務省によると、コメ農家が10アールあたりの水田から得る収入は補助金を含め12万3500円。露地タマネギは32万2100円とコメの2.6倍にのぼると示し転作を求めた。さらに飼料米や小麦の生産では補助金に過度に頼る収入構造が「売れるものをつくるという経営マインドの発揮を阻害している」と指摘した。
土地改良事業については「農業の生産性向上を実現する意思と取り組みが明確な場合に限定する」ように求めた。