沖縄県の翁長雄志知事は６日午前、県庁で記者会見した。米軍普天間飛行場（宜野湾市）の移設先、名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した自らの処分に対し、石井啓一国土交通相が撤回するよう求めた勧告を拒否する旨の文書を発送したと明らかにする見通しだ。

翁長氏は、勧告と並行して取り消し効力を停止した国交相の判断に関し、見解をただす質問状も併せて送付する。勧告拒否の理由や質問状の内容を会見で説明する。

国交相は、翁長氏に代わって取り消しを正式に撤回する「代執行」手続きの一環で勧告していた。国交相は続いて、翁長氏に撤回を指示する方針。翁長氏はこれにも応じない考えで、政府側は指示に対する正式拒否を待って、代執行を行うための裁判を月内にも起こす見通しとなっている。

一方、沖縄県は国交相による効力停止を不服として、今月２日に第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出ている。主張が認められなかった場合は、取り消し効力の回復を求め、県も提訴する方針だ。〔共同〕