【ニューヨーク=平野麻理子】5日のニューヨーク債券市場では、金融政策の影響を受けやすい2年物米国債の利回りが一時4年7カ月ぶりの水準となる0.85%まで上昇(価格は下落)した。12月に米連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏み切るとの見方が一段と強まったためだ。外国為替市場では日米金利差が拡大するとの見方からドル高・円安が進み、株式相場は小幅に続落した。 先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)以来、市場では年内利上げ観測が強まっている。4日にイエレンFRB議長が「(12月)利上げの可能性がある」と述べたのに続き、5日はアトランタ連銀のロックハート総裁が「近いうちに(利上げが)適切になる」との見方を示した。 2年債には買い戻しも入り、終値は前日比横ばいの0.83%。ただ長期金利の指標となる10年物米国債利回りは前日比0.01%高い(価格は安い)2.23%で取引を終えた。「雇用統計の発表で利上げの可能性が一段と強まるとの警戒感から、債券が売られた。明日の(雇用統計の)内容が良ければ、金利はさらに上昇する余地がある」(ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチ・アソシエイツのジョン・キャナバン氏)という。 米金利の上昇観測からニューヨーク外為市場ではドル買い・円売りが活発化。前日比20銭円安・ドル高の1ドル=121円70~80銭で終えた。株式市場は売りがやや優勢。ダウ工業株30種平均の終値は前日比4ドル15セント(0.02%)安の1万7863ドル43セントだった。 |
米2年債利回り、一時4年7カ月ぶり高水準 利上げ観測強まる
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