内閣府が6日発表した9月の景気動向指数(2010年=100、速報値)は景気の現状を示す一致指数が111.9と、前月に比べ0.3ポイント下がった。消費増税後に景気が低迷した14年4~6月以来の3カ月連続マイナスとなった。内閣府は直近数カ月の平均値などから機械的に判断する景気の基調判断を5月以降と同じ「足踏みを示している」に据え置いた。
一致指数を構成する10指標のうち5指標が悪化した。自動車部品などの輸送機械やプラスチック製品工業向けが振るわなかった中小企業出荷指数(製造業)が下振れした。薄型テレビや携帯電話などの出荷が低迷した耐久消費財出荷指数や、商業販売額(小売業・卸売業)も悪化した。一方、鉱工業生産指数や投資財出荷指数(輸送機械除く)は持ち直し、一致指数を下支えした。
数カ月先の景気を示す先行指数は前月比2.1ポイント低下の101.4だった。低下は3カ月連続。東証株価指数の下落が重荷となり、指数は13年1月以来、2年8カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。〔日経QUICKニュース(NQN)〕