【NQNニューヨーク=内山佑輔】11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反落し、前日比55ドル99セント(0.3%)安の1万7702ドル22セントで終えた。原油先物相場が下落し、エクソンモービルやシェブロンなど石油株が下げた。
ベテランズ・デーの祝日で市場参加者が限られるなか、一日を通して前日終値を挟んだ小動きが目立った。米国内で主な経済指標の発表などもなく、様子見気分が強かった。中国で11日発表された10月の景気指標は小売売上高が市場予想を上回ったものの、工業生産高などは予想に届かなかった。キャタピラーなど中国関連株の一角には売りがみられた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に3日続落し、前日比16.224ポイント(0.3%)安の5067.020で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10業種のうち6業種が下げた。「エネルギー」「ヘルスケア」などが下落。一方「公益事業」「資本財・サービス」などが上昇した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約16億4000万株(同)だった。
個別銘柄では百貨店のメーシーズが大幅安だった。朝方発表した2015年8~10月期決算で、売上高などが市場予想を下回り嫌気された。石油・天然ガス開発大手のアナダルコ・ペトロリアムも安い。同業のアパッチへの買収提案を撤回し、統合による経営合理化の期待がはげ落ちた。
アリババ株は朝方上昇したものの下げて終えた。「独身の日」と呼ばれる11日のインターネット通販で取引は好調だったが、次第に利益確定売りが優勢になった。
一方、マイクロソフトは堅調に推移した。金融機関による目標株価の引き上げが好感された。ほかにダウ平均の構成銘柄ではゼネラル・エレクトリックやデュポンが買われた。