北海道と青森、岩手、秋田3県の知事は16日、函館市内で「北海道・北東北知事サミット」を開いた。2016年3月の北海道新幹線の開業をきっかけに北海道・北東北地域への交流人口の拡大を促す行動宣言を採択。域内の縄文遺跡群の世界遺産登録に向け連携を強化することも確認した。
4知事は五稜郭タワーと箱館奉行所を視察した後、市内のホテルで意見交換した。高橋はるみ知事は北海道新幹線の開業について「首都圏での認知度が低い。認知度を高める努力をしていく必要がある」と強調。開業後も中長期的に新幹線効果が持続する施策を打つ必要があると訴えた。
青森県の三村申吾知事は「新幹線は青森と道南地域、岩手や秋田をめぐる新たな旅の魅力をアピールするチャンス」と語った。道南地域と青森県を圏域とする「津軽海峡交流圏の形成を進めていく」と意気込んだ。
岩手県の達増拓也知事は「首都圏からの誘客が拡大する。北海道、北東北の観光地をつなげ、周遊ルートを売り込む」と期待する。秋田県の佐竹敬久知事は「(人の流れが)岩手から青森、北海道に素通りするのでという危機感もあるが、東北・北海道への客が増えるのは一つのチャンスと捉えている」と述べた。