【フランクフルト=加藤貴行】ノルウェー国営石油会社のスタトイルは17日、米アラスカ州の事業から撤退すると発表した。2008年以降、原油・天然ガスの埋蔵量や経済性を調べる探鉱活動を続けてきたが、商業生産を決めるに至らなかった。原油安も影響したとみられる。
アラスカを巡っては、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルも9月に探鉱活動の中止を決めている。アラスカは豊富な埋蔵量がある最後のフロンティアと呼ばれたが、高い環境対策費用に加え原油安もあり逆風が吹いている。
スタトイルは08年に鉱区のリース契約を結び、16鉱区で事業を主導し、50鉱区には少数持ち分で参画していた。これらの鉱区からすべて撤退する。