金沢海上保安部は21日、石川県輪島市門前町の沖合で漂流、転覆していた国籍不明の木造船3隻に関し、この日引き揚げた1隻から成人男性6人の遺体が見つかったと明らかにした。20日に引き揚げた2隻のうち1隻から収容された遺体と合わせて10人となった。
海保などによると、3隻はいずれも長さ約12~14メートル。2隻にはハングルが書かれ、漁網が積まれていた。うち1隻は船の底が平らでタール状の黒い塗料が使われるなど北朝鮮の漁船の特徴が見られた。「朝鮮人民軍」との表記もあったが、軍用船ではなく漁船とみている。
3隻は20日午前、門前町の沖合約5~15キロで相次いで見つかった。20日に収容した4人の遺体も成人男性とみられ、傷みが進んでいた。〔共同〕