【ヤンゴン=共同】ミャンマー北部カチン州パカンで21日未明、翡翠(ひすい)鉱山付近に積み上げられた土石の山が崩れ、付近の小屋が埋まるなどして、少なくとも104人が死亡した。地元当局者が22日、明らかにした。崩落の規模は大きく、さらに死者数が増える可能性がある。
現場は、翡翠採掘の際に排出された土石が積まれている集積場。地元当局者によると、この土石から翡翠を探すため国内各地から集まった人々が小屋に寝泊まりしていた。数十の小屋が崩落に巻き込まれ、就寝中の人々が生き埋めになった。当局や軍が捜索活動を続けている。
ミャンマーは世界有数の翡翠産出国で、主に中国へ輸出。鉱山が集中するカチン州パカン周辺では、正規の採掘業者のほか、出稼ぎの人々も作業している。土石の集積場では、たびたび崩落事故で犠牲者が出ている。
カチン州では、国軍と少数民族武装勢力の対立が続き、翡翠をめぐる利権も入り組んでいる。当局の監視が十分に及ばないため、翡翠鉱山での事故防止は難しい状況だ。