【ワシントン=川合智之】米司法省は3日、国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件で、新たにFIFA副会長2人を含む16人を収賄などの罪で起訴したと発表した。起訴は5月に当時の副会長ら14人が起訴されて以来の規模となる。16人のうちには中米ホンジュラスのラファエル・カジェハス元大統領も含まれ、ホンジュラス政府は3日、米政府から元大統領の身柄の引き渡し要請を受けたことを明らかにした。
リンチ司法長官は3日の記者会見で「信頼が裏切られ言語道断だ」と述べた。
起訴したのは北中米カリブ海サッカー連盟会長も務めるアルフレド・アウィト(ホンジュラス)FIFA副会長、南米サッカー連盟会長のフアンアンヘル・ナポウト(パラグアイ)同副会長ら。両副会長はワールドカップ(W杯)予選などのマーケティング権販売に関し、数百万ドル(数億円)相当の賄賂を受け取った疑いで、米の依頼を受けたスイス当局が3日逮捕した。
FIFA広報は「捜査に全面的に協力を続ける」と表明した。