熊本市の化学及血清療法研究所(化血研)が国の承認していない方法で血液製剤を製造していた問題で、塩崎恭久厚生労働相は11日の閣議後記者会見で、「薬務行政を裏切る言語道断の態度」と批判し、医薬品医療機器法(旧薬事法)違反の疑いで刑事告発を検討する考えを明らかにした。
塩崎厚労相は、化血研について「自浄作用を働かせるガバナンス(企業統治)の力も無く、法令順守の意識も低い」としたうえで、「国民の命に責任を持つものとして、刑事告発は色々検討した上で判断する」と述べた。
化血研の第三者委員会は、約40年前から不正製造を続け、虚偽の記録を作成するなどして組織的に隠蔽を図ってきたと明記。歴代幹部が不正を認識しながら放置してきたとして「重大な違法行為」と認定した。