東北大学の就業規則変更に不備があるとして、東京大学教職員組合の佐々木弾委員長ら東京の大学職員組合関係者3人が11日、労働基準法違反の疑いで、東北大と里見進総長ら幹部8人に対する告発状を仙台労働基準監督署に提出した。
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告発状によると、東北大は2015~17年に就業規則を4回変更した際、「労働者の過半数を代表する者」から意見聴取した。代表者を選ぶ選挙に非常勤講師やアシスタントらを含めない不備があったという。
東北大は14年、有期雇用契約を5年を超えて更新できず「雇い止め」になるよう就業規則を変更した。改正労働契約法の「5年ルール」で認められた、有期雇用の労働者の無期転換ができない「脱法行為だ」として、同大職員組合などが反発している。別の組合関係者は「14年の規則変更も同じ不備がある」と話す。
東北大は取材に「コメントは差し控える」としている。(井上充昌)