東日本大震災の復興支援として、大仏の手の大きさに合わせて作った巨大な野球グラブが26日、奈良市の東大寺に奉納された。奈良県大和郡山市の野球グラブ製造販売会社の代表、梅原伸宏さん(51)が3月から延べ2千人以上の全国の子供たちと制作し、東大寺で組み立てた。
グラブは縦横ともに約3.6メートルで、重さは約180キロ。この日、大仏の横で牛革を素材にした赤茶色のグラブが披露されると、参拝客から歓声が上がった。
被災地に中古グラブを寄贈してきた梅原さんが「奈良らしい大きなもので東北に夢や希望を届けたい」と発案した。震災から5年となる来年3月11日からは福島県いわき市内に展示される。
近くの芝生では、招待された福島県などの中学生野球部員ら約150人がキャッチボール。グラブを縫い合わせたいわき市立錦中3年の増田悠利君(14)は「こんなに大きなものになり素晴らしい」と笑顔で話した。〔共同〕