【NQNニューヨーク=内山佑輔】31日のニューヨーク外国為替市場で円相場は上昇した。前日比20銭の円高・ドル安の1ドル=120円25~35銭で取引を終えた。米株式相場の下落や低調な米経済指標を受けて、低リスクとされる円には買いが入りやすかった。
米株式市場ではダウ工業株30種平均が178ドル安で終え、年間でも7年ぶりのマイナスに転じた。投資家心理が弱気に傾き、運用リスクを避ける投資家が増えるとの見方から円買いが広がった。
朝方発表された週間の米新規失業保険申請件数は前週から大幅に増え、市場予想も上回った。午前発表の12月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想に反して前月から悪化するなど米経済指標が低調だったことも円買い・ドル売りを促した。
一時は120円01銭と10月22日以来およそ2カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けたが、その後は利益確定の売りが出て円相場の重荷となった。この日の円の安値は120円43銭だった。
円は対ユーロで大幅反発し、前日比1円20銭円高・ユーロ安の1ユーロ=130円50~60銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで反落した。前日比0.0075ドル安い1ユーロ=1.0850~60ドルで終えた。年末で薄商いとなるなか、持ち高を調整する目的のドル買い・ユーロ売りが出た。
ユーロの安値は1.0853ドル、高値は1.0901ドルだった。