【パリ=共同】昨年9月のスペイン北東部カタルーニャ自治州の分離独立を争点とした自治州議会(135議席)選挙で、62議席を占めて第1党となったマス州首相の独立賛成派の選挙連合と、10議席を占めた極左系独立派の連立交渉が3日、決裂し、州議会の解散、再選挙が実施される可能性が高くなった。スペインのメディアが伝えた。
双方は選挙後3カ月以上、交渉を続けていた。マス首相の再任を目指す連合に対し、選挙戦で「首相退陣」を唱えた極左系が妥協せず、幹部会議で連立拒否を決めた。
新首相の選出期限は1月9日と定められており、議会は解散され、3月にも再選挙が実施される公算が大きくなった。
昨年9月の選挙で賛成派選挙連合は改選前の71議席から62議席に後退したが、極左系独立派が改選前の3議席から10議席へと躍進。双方合計で過半数となった州議会は11月、分離独立手続きを開始する決議案を可決したが、スペイン憲法裁判所は12月、同決議を違憲、無効とする判決を下した。
「反資本主義」「欧州連合(EU)離脱」などを掲げる極左系と連合の政策の溝は埋まらず、首相続投をめぐり対立は先鋭化していた。