住友商事(8053)は13日、2016年3月期の連結業績予想(国際会計基準)を未定に変更した。従来予想では最終損益が2300億円の黒字(前期は731億円の赤字)になると見込んでいた。会見した猪原弘之副社長は、マダガスカル共和国のニッケルプロジェクトで770億円の減損損失を計上する見込みとなったほか、他の一部案件でも減損の可能性があると説明した。今後については資源事業からの撤退を否定し「ここで簡単に投資をやめるべきではないと思っている」と話した。
今後数年で資源価格のトレンドは変わっていくとの見方を示し「コストを徹底的に切り下げ、手を打ちながら(価格上昇まで)時間の経過を待つ」と述べた。減損を計上したニッケル投資も「いずれ看板のプロジェクトになるだろうと考えている」という。同社は15年3月期にも米国のシェールガスなどで巨額の減損を計上している。〔日経QUICKニュース(NQN)〕