首都圏でこの冬初めての本格的な雪となった18日、群馬県と栃木県では多いところで積雪量が約40センチに達し、雪不足に悩んでいたスキー場では、ようやく開業にメドがついたところも。前日から降雪の予報が流れたこともあり小売店では滑り止め付き靴や雪かき用品の売り上げが伸びた。交通機関の乱れはあったものの、工場の稼働にはほとんど影響がなかった。
群馬県みなかみ町では水上高原スキーリゾートが18日、大雪を受けてリフトを1基動かし営業を再開した。同町では大穴スキー場、水上高原藤原スキー場、みなかみ町営赤沢スキー場がそろって19日に今季の営業を始める。
もっとも今回降った雪だけでは、継続的な営業は難しいという。食堂と売店だけ営業している日光湯元温泉スキー場(栃木県日光市)によれば、30センチ程度の積雪は圧雪機で踏み固めると1センチ程度になる。今週末には開業したいが、今後の降雪次第という。
一方で長靴やカッパを扱う小売店は活況だった。ワークマンの17日の全店売上高は前年比4割増、18日は7割増。普段はプロの作業員の利用が多いが、この2日間は一般の人が目立った。カインズの旗艦店の前橋みなみモール店(前橋市)では18日昼には長靴などが品薄になった。
東武宇都宮百貨店(宇都宮市)でも17日の婦人靴の売上高が前年比13%増、紳士靴が同50%増だった。カワチ薬品では自動車のフロントガラスの霜や氷をとるスプレーが17日だけで数百個売れた。もっとも2014年2月に関東地方を襲った記録的な大雪に比べると、売れ行きが鈍いという指摘もある。カンセキは「消費者にある程度備えができている」とみる。
パンや生鮮品など日常の食品は前の日のうちに買いだめする人が多かったようだ。食品スーパーのかましん(栃木県茂木町)の17日の売上高は通常より2割多かったが、18日の午前中は買い物客がほとんどいなかった。