1日に30分も歩かない人は、2時間以上歩く人に比べ、糖尿病になっている可能性が1.23倍高いとの疫学調査の結果を、国立がん研究センターのチームが22日までに発表した。チームは「活動量が少ない生活は糖尿病のリスクが高い」としている。長時間歩けばリスクが下がるかどうかは分かっていない。
チームは1998~2000年度、自分が糖尿病であるとは思っていない40~69歳の男女2万6488人に、1日の歩行時間を調査した。血液検査でこのうち1058人が糖尿病であることが判明した。
体重や年齢などの影響が出ないように解析した結果、1日の歩行時間が2時間以上の人に比べ、30分未満の人が糖尿病になっているリスクは1.23倍だった。30分以上2時間未満の人とはリスクの差が明らかにならなかった。
欧米の研究では、歩行が糖尿病発症のリスクを下げることが報告されているという。結果は疫学専門誌に発表した。〔共同〕