甘利明経済財政・再生相は22日午後の衆院本会議で経済演説に臨む。演説では、16年度の経済成長率は実質1.7%程度、名目3.1%程度になるとの予測を示す。
今後の経済・財政運営については、20年ごろに名目国内総生産(GDP)600兆円達成を目標に掲げる。「過去最高の企業収益を攻めの投資や、賃金引き上げによる消費の拡大」に回す必要があると語る。産業界には昨年を上回る賃上げを期待する。最低賃金も年率3%程度をメドに名目GDP成長率にも配慮しつつ引き上げる。官民対話の場で成長分野についての見方を共有し、必要な規制改革を迅速に実施すると訴える。成長の果実を子育て支援や社会保障につなげ、好循環を強固なものにする。
「経済再生なくして財政健全化なし」との考えも堅持する。基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化を目指す20年の財政健全化目標に向け、経済再生や歳出・歳入改革を進める。〔日経QUICKニュース(NQN)〕