【台北=山下和成】台湾の立法院(国会、定数113)が1日、1月16日の選挙後、初めて開会した。最大野党だった民進党が議席を改選前の40から68に増やし、初の過半数を占めた。立法院長(国会議長)には民進党の蘇嘉全氏(59)が選出された。台湾で国民党が院長ポストを手放すのは初めてとなる。
立法院選と同時実施された総統選では民進党の蔡英文主席が当選した。蔡氏が就任する5月20日までは、馬英九政権(国民党)と立法院で「ねじれ」が生じることになる。総統選から政権交代までの期間は約4カ月と過去最長で、ねじれ期間中の政治の不安定化を懸念する声もある。
一方、馬総統は1日、新たな行政院長(首相)に張善政・前行政院副院長(副首相)を指名した。蔡・次期政権が誕生するまでの短命の行政院(内閣)となる。