与野党は1日、衆参両院の本会議を2日に開き、石原伸晃経済財政・再生相の所信を聞くことで合意した。安倍晋三首相も出席し、野党が質疑を実施する。甘利明前経財相の辞任を受け、経済演説のやり直しを求める野党に与党が配慮した。2016年度予算案は、2日の衆院予算委員会で趣旨説明し、3日から基本的質疑に入る公算だ。
首相は1日の自民党役員会で、甘利氏が金銭授受問題で辞任したことについて「厳しい目が国民から注がれている。緊張感をもってやっていきたい」と指摘。「来年度予算案の一日も早い成立が最大の景気対策だ」と述べた。野党側は「甘利氏の辞任で一件落着とはいかない」(民主党の枝野幸男幹事長)として、甘利氏や関係者の参考人招致などを求める方針だ。