21日午後11時45分ごろ、鹿児島市谷山中央のアパートから「炎が出ている」と119番があった。木造アパート2階建ての3棟が全焼し、うち1棟の1階の浜崎博さん(76)方の焼け跡周辺から3人の遺体が見つかった。鹿児島県警鹿児島南署によると、浜崎さんは妻(67)と娘(39)の3人家族で、いずれとも連絡が取れていない。
同署は、遺体は3人の可能性があるとみて確認を進め、地元消防と合同で実況見分を実施した。
同署によると、3棟には計8世帯が入居。残る7世帯は一時連絡が取れなかった住人もいたが、最終的に無事が確認された。
敷地内には3棟のほかに倉庫とみられる建物がもう1棟あり延焼したが、けが人の情報はないという。
現場の隣に住む男性(83)は「バチバチと大きな音がして、30メートル程度の火柱が一気にアパート全体を覆った。自宅敷地内の車に乗ろうとしたが、熱くて近寄れなかった」と振り返った。
近くの男性会社員(48)も「炎で空が真っ赤に染まっていた。火の粉が飛んできそうで怖かった」と声を震わせた。
現場はJR谷山駅から約300メートル離れた住宅街。〔共同〕