大塚久美子氏
大塚家具の創業者で前会長の大塚勝久氏(72)と長女で社長の久美子氏(48)が、同社株の譲渡などをめぐり争った2件の訴訟が15日にも終わることがわかった。同社の経営権争いに端を発した父娘の法廷闘争は終結するが、今後はビジネスのライバルとして競うことになりそうだ。
大塚家具訴訟、勝久氏側が勝訴 15億円支払い命じる
久美子氏に近い大塚家の資産管理会社「ききょう企画」に対し、勝久氏が大塚家具株を譲った代金15億円の支払いを求めた訴訟では11日、東京地裁が勝久氏の請求を認める判決を出した。ききょうは控訴せず、13日に全額を支払った。関係者によると、これを受けて勝久氏側は、久美子氏がききょうの大塚家具株を自分名義に変更したことを無効にするよう求めた別の訴訟は15日に取り下げる見通しで、いずれの訴訟も終結することになった。
勝久氏側は、新たな家具販売会社「匠(たくみ)大塚」の営業を22日に始める。久美子氏が率いる大塚家具とビジネスで競うことになる。(奥田貫)