学生らによる熊本地震被災者への募金に応じる人たち=16日、名古屋市中区
熊本県を震源とする地震を受け、被災地を支援する動きが東海各地に広がった。
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名古屋・栄では高校生や大学生ら約30人が募金を呼びかけた。応じた愛知県内の高専に通う男性(18)は熊本県宇城市の出身。「まさか被災するとは。熊本のために活動してくれているので迷わず寄付した」
募金に立った名古屋市立工芸高3年で生徒会長の藤松海渡さん(17)は「現地に行きたいけれど、できることをしようと」。この日は47万円が集まり、17日も名古屋駅前で募金をする。
被災地への派遣も相次ぐ。愛知県は熊本県の要請を受けて災害派遣精神医療チームを送ることを決め、精神科医や看護師ら5人が先遣隊として17日に出発。被災した精神科病院からの患者搬送時に支援する。大村秀章知事は16日、「全容はまだわからないが、やれることは何でもやっていきたい」と話した。
名古屋第一赤十字病院と第二赤十字病院は16日に救護班を派遣。医師や看護師ら計14人でまず熊本市を目指す。愛知県警は機動隊員ら約140人、岐阜県警は広域緊急援助隊の約50人を派遣。名古屋市や岐阜市、津市は、給水活動にあたる職員と給水タンク車など計7台を派遣した。
国土交通省中部地方整備局は緊急災害対策派遣隊13人を派遣。道路復旧などのため現地で1週間ほど被害を調査する。小林敬司隊長は「河川や道路のインフラを整備し、一日も早く安心な日々が送れるよう対策をしたい」と話した。