村木厚子さん
僧侶で作家の瀬戸内寂聴(じゃくちょう)さん(93)や前厚生労働事務次官の村木厚子さん(60)らが18日、貧困や虐待、いじめ、薬物依存などに苦しむ女性を支援する全国ネットワーク「若草プロジェクト」を立ち上げると発表した。全国の様々な支援団体などをつないで、ワンストップの相談窓口をつくる。
永山則夫・元死刑囚の弁護人だった大谷恭子弁護士が代表を務める。地域や分野ごとに個別に活動している支援者・支援団体のリストを作り、相談窓口に連絡してきた女性に伝える。近くメールでの受け付けを始め、10月から本格的にSNSや電話などで実施する。
そうした女性の実情や支援活動の現状を広めるため、千葉景子・元法相や映画監督の山田洋次さん、上野千鶴子・東大名誉教授らが呼びかけ人に名を連ねる。賛助会員も募集する。
一方、法律や福祉、医療など専門性を持った支援者側が分野を超えて連携できるよう、寂聴さんが住む京都・嵯峨野の寂庵(じゃくあん)で24、25両日を手始めに支援者向け研修会を開く。
寂聴さんは「彼女たちの悩みを、あなたの悩みとして、共に悩み、苦の出口をみつけて下さい」、村木さんは「一人で何とかしなければと苦しんでいる彼女たちに、SOSを出していいと伝えませんか」とコメントしている。
問い合わせ先などは今後、ホームページ(
http://wakakusa.jp.net/
)に掲載する。(岡田匠)