熊本地震の現地対策本部長を交代した松本文明・内閣府副大臣が、熊本県庁で政府との調整を行っている際、テレビ会議で河野太郎防災相に対し、自分たちへの食事の差し入れを要請していたことを明らかにした。首相官邸で20日夜、記者団に語った。
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松本氏は、16日の「本震」の後、政府と県を結ぶテレビ会議で河野氏に「食べるものがない。これでは戦えない。近くの先生(国会議員)に差し入れをお願いして欲しい」と要請。河野氏が手配し、熊本県関係の議員4人の事務所からおにぎりが届けられたという。本来は県側の要請と政府の対応を調整する場であるテレビ会議を使って、自身への差し入れを求めたことは批判を招きそうだ。
松本氏は屋外避難者をめぐって松本氏と蒲島郁夫知事の考えがすれ違う場面もあったという。蒲島知事は16日の会見で、被災者が余震による建物倒壊を恐れて屋外に避難する中、松本氏から「なんで屋内(避難)じゃないの」と尋ねられたことを明かし、「(松本氏は)分かっていない」と不快感を示した。
こうした指摘に対し、松本氏は記者団に「県とのあつれきは全くない」と述べた。松本氏の後任は酒井庸行・内閣府政務官が務める。