男子テニスで、世界ランキング6位の錦織圭(日清食品)は20日、3連覇をめざすバルセロナ・オープンで3回戦進出を決めた。初戦となるシングルス2回戦に臨み、同102位のティエモ・デバッカー(オランダ)を6―4、6―2で退けた。3回戦の相手は同33位のジェレミー・シャルディー(仏)で、対戦成績は錦織の3勝2敗。
■今季初のクレーコート
今季初めてクレーコートの試合に臨んだ錦織。3連覇がかかる大会の初戦で硬さが出てもおかしくはなかったが、実力差のある相手を寄せつけなかった。まずは順調に滑り出し、「心地良くプレーできた」と満足感に浸った。
立ち上がり。強烈な第1サーブを武器とするデバッカーがミスを続け、最初のゲームをブレーク。その後は土ぼこりが舞う強風の中で自身もミスを重ねて相手にブレークポイントを握られる場面もあったが、正確なストロークを乱すことなく流れは明け渡さなかった。
けがを抱えていた第3、第4シードのフェレール(スペイン)とガスケ(フランス)が初戦を前に棄権。特にガスケには過去6戦全敗と分が悪く、嫌な相手が不在となれば3連覇に向けて追い風になるだろう。
好相性の大会でまずは無難に1勝すると、「ここに戻ってくることができて、うれしい」。地元スペインのスターで第1シードのナダルとは、互いに勝ち進めば決勝で当たる組み合わせ。5月開幕の全仏オープンを前に、ぜひ手合わせしておきたい。(時事)