死因不明の遺体を調べるために訪れた民家から現金200万円を盗んだとして、兵庫県警は21日、県警捜査1課検視官室勤務の警部補山下洋司容疑者(49)=同県加古川市平岡町二俣=を窃盗の疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。県警は処分も検討している。
県警によると、山下容疑者は3月27日、男性の変死体を捜査するため、捜査1課の検視官ら5人とともに兵庫県播磨(はりま)町の無職の70代女性宅を訪れ、現場写真の撮影などをしていた。逮捕容疑は今月10日までの間に、女性宅の1階居間に置いてあったカバンから、封筒に入った現金200万円を盗んだというもの。
被害に気づいた女性が11日、県警に被害届を提出。県警は窃盗容疑で捜査を始め、女性宅を訪れた捜査員から任意で事情を聴き始めていた。山下容疑者は「自分は(お金を)見ていない」と書面で報告。しかし聴取を受けるはずだった21日、県警の元上司に「実は自分がしたことです」と名乗り出たという。