体育館に間仕切りを作っていく学生ボランティアたち=24日午前10時、熊本市中央区の帯山西小、吉本美奈子撮影
熊本市中央区の市立帯山(おびやま)西小学校の体育館に24日、布の間仕切りができた。現在、校舎内やグラウンドの車で避難生活を送る約200人に、できるだけプライバシーを守れる場所で過ごしてもらおうと、NPO法人「ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク」(東京)が設置した。5月10日の学校再開を前に、避難者は今月28日に体育館に移る。
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NPOの代表は「建築界のノーベル賞」とされるプリツカー建築賞を受けた坂茂(ばんしげる)さん。阪神大震災を教訓に、坂さんが新潟県中越地震の際に間仕切りを開発した。この日設置したのは計60区画分で、1区画2メートル四方。紙の管をつなげ、布をカーテンのように垂らす。
坂さんは「人権上、プライバシーは守られるべきだ。これが避難所の標準になってほしい」。避難生活中の村上節夫さん(77)は「これまでは下着を着替えにくかった。これなら家のように落ち着ける」と話した。