公用車の利用について報道陣の質問に答える東京都の舛添要一知事(左から2人目)=都庁
東京都の舛添要一知事が昨年5月からほぼ毎週末、神奈川県湯河原町の別荘と都庁などの公務先を運転手つきの公用車で行き来していたことがわかった。都が27日、明らかにした。舛添氏は「ルールに従ってやっている。全く問題はない」と述べた。
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都によると、公務先と別荘の送迎で公用車を使用していたのは、記録が残る昨年4月1日から今月11日までで計48回。自身が役員を務める会社「舛添政治経済研究所」が所有する事務所が別荘にあるという。
舛添氏は「一番静かで仕事ができる。健康を保ち、頭を整理して都民のために働く態勢を整えるのは、知事として重要な役割だ」と説明。週末を中心に通って都政に関わる資料を読み込むなど、翌週の公務に備えていたという。
湯河原町と都庁の距離は約100キロ。移動に2時間ほどかかるが、都の決まりでは、知事の公用車は、発着点のいずれかが公務に関わる場合は、距離や時間にかかわらず使用が認められている。
災害発生など緊急時に登庁できない恐れについて、舛添氏は「湯河原には緊急連絡無線もある。私の経験では奥多摩より早く都庁に戻れる」と述べた。(松沢憲司)