死刑囚の告白を受けて警視庁などが神奈川県伊勢原市の山中で発見した遺体について、警視庁は28日、同市の不動産業、津川静夫さん(当時60)と判明したと発表した。死刑囚は津川さんの殺害に関与したと供述しているといい、警視庁は津川さんが死亡した経緯を調べる。
組織犯罪対策4課によると、19日の捜索で見つかった遺体と、津川さんの親族のDNA型を照合して身元を特定した。5年以上前に死亡したとみられるが、死因は分からなかった。
捜索は、津川さんの殺害に関与したとする手紙を警視庁に送った元暴力団組長、矢野治死刑囚(67)の告白を元に実施。津川さんは1996年8月から行方が分からなくなっていた。
捜査関係者によると、矢野死刑囚は、津川さんと不動産ビジネスをめぐるトラブルを抱えていた暴力団関係者から殺害を依頼され、殺害後、知人の男に遺体の遺棄を指示したとの供述をしているという。